入社したばかりの社員が退職する理由は?? その防止策とは。

都心ど真ん中。浅草神社にて。かかし。

つい先日、都内書店をぶらぶらしていた時のこと。

店舗のエントランスから寒い風とともに、40代後半くらいのスーツを着た男性が電話をしながら入ってきた。

「はぁっ??」

「まだ入社して3ヶ月でしょ?? なんでそんなすぐに辞めちゃうのかね~。どういうこと??」

という会話が聞こえた。と思ったら、Uターンしてそのまま店舗の外へ去っていった。

勝手な想像だが、その男性は、営業など現場の統括マネージャーとか課長といった立場のような感じではないかと思った。

起業独立して色々な方々と会って話す中で「社員が定着しない。どうしたらいいか?」とか「高い人材紹介料を払っているのに、すぐに辞められたらたまったもんじゃないよ」という相談・愚痴を聞くこともある。

転職・退職理由は、様々な情報がWEB上などでも統計が出ている。

しかし、企業規模、業界業種、社員の世代や性別により様々な理由があるため、統計の数や割合をそのまま自分の会社に当てはめてみることは危険だ。

僕がこれまで実際に見たり聞いてきたもののうち、それぞれの会社・業界事情に限らず(大小・業界業種も問わず)、特に会社側が気にした方がいいと思われる主な早期の退職理由は以下の通りである。(あくまでも一例のため、傾向・確率をつかめるものではないものの、例として各社で意識・ケアする参考にはなると思います。)

・人事や役員など面接官は人柄が良く一緒に働きたいと思えたが、実際、一緒に働く上司・先輩・同僚とは全く人間的に合わなかった。

・一見、社員同士仲が良く雰囲気が良いと感じたが、実際に入社するとデリカシーに欠ける発言や行動が多く、社風が時代遅れだと感じた。

・自分の仕事が会社や事業の何に貢献しているか全く分からない。

・誰からも「ありがとう」と声をかけられない。軽んじられているとさえ感じる。もっと人に感謝される仕事をしたい。

・「企業理念」や「かっこいい・聞こえのいい外向きイメージ」と「会社の内情(実際にやっている事業)」に大きな乖離がある(言っていることとやっていることがまるで違う)。

・上司や先輩の部下育成・指導方法が、一方的な押し付けで自分の経験や過去を全く尊重してくれない

・「仕事は自分で作っていくもの」、「スキルやノウハウは人から盗んで身につけていくもの」という昔ながらの育成方法で社員が半ば放置され、まともにレクチャーを受けていない。そもそもコミュニケーションもない。

恐らく、上記のようなものは、会社がケアしなければいけないことではなく、社員自身のマインドの問題だと考える人もいると思います。

しかし、「世の中の変化のスピードが早い」・「人手不足が深刻になる」などがある中、企業が限られた「人という資本」・「人財」を今後どのように活かしていくかが企業の生き残りを左右するのではないかと思います。

早期退職を防ぐ方法は色々ありますが、何よりも大切なのは「日頃からうわべだけでない、心あるコミュニケーション」を上司と部下、チーム・メンバー間で行うことだと思います。

特にリモートワークが進むと社員自身から手を挙げない限り、社員の不安は見抜きにくくなっています。会社全体で社員一人ひとりをできる限り、ケア・フォローしていくことが望ましいです。

また、会社や経営トップ、現場責任者の想いや考えは思っているほど社員に伝わっていないことも認識しておいた方がいいと思います。時には伝え方を工夫したり変えたりすることも有効かと思います。

「LINKER」は、それぞれの企業様の状況をお聞きし、皆にとってより良い選択ができるよう一緒に考え実行していきます。

宜しければ、是非気軽にお声がけください。

情報交換をするだけでも何かヒントが見つかるかもしれません。

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