先日、URの先輩と5年ぶりに会って食事をした。
僕は先輩に「URは、前から『MUJI』や『佐藤可士和』氏などと一緒に先進的なリノベーション事業を取り組んでいるが、もっと大々的に国を挙げて民間も巻き込み全国展開できないのか??」と尋ねた。
先輩からは、「民業圧迫にならないように」といったURの立場的な理由の他、「成果が上がっても、人事異動で人が替わると続かない傾向もある。後任は前任と違う新たな取り組みをして評価してもらおうとしたりするからではないか。」との話もあった。
確かに昔、僕がURにいた時から、大半が2年で異動していた。異動しない人は、かえって「問題児なんじゃないか?? 他に引き取り手がないんじゃないか??」みたいに思われることさえあった。
民間では、替えがきかない優秀な人材の場合、同じポジションに留まることが多い。
役所の場合、優秀な人はむしろ異動したりする。全く異なる部門に行くこともしばしば。異動を繰り返し、知見を拡げキャリアを重ねることでステップアップしていくイメージだ。
人事異動で不正や汚職を回避するというシステム的な意味合いも強い。
民間企業の人で「どうせ役所は・・・。役所のやつは動きが悪くて・・・。」みたいな平易な言葉で役所を一括りにする人がたまにいる。
僕はあれが苦手だ。
確かに縦割りで「他のことは知りません。できません。」という役所の人もいて、ほんの少し気をまわしてくれたらいいのに・・・と思った経験はもちろんある。
でも物事のうわべだけを見て悪口を言わず、ちゃんと自分で役所の言い分や立場・考えを確認・理解してから言って欲しいと思ってしまう。
僕はこれまで多くの役所の方とコミュニケーションをとってきたが、役所にも本当に優秀な人材は世代関係なくたくさんいる。
役所は、地域全体や市民全員をマクロとミクロの視点で捉え、バランスも考えつつ、いかに改良しようかと日々励んでいる。
いつも定時にゴミ回収をしてくれ、町はとてもきれいだと思いませんか?
コロナのワクチン接種も何だかんだでスムーズにいっていると思いませんか?
こんなに安全・安心・清潔で恵まれた環境で生活できるのは、僕たちの先祖が長年かけてシステムを構築してきた結果だと思う。
しかし今、時代は変化を求められている。
この安全で安心なシステムを継続しながらも、次世代がさらにもっと未来に希望をもてるようなまちづくりの一端を担いたい。そのために、様々な世代・立場の人とコミュニケーションをとり、そのハブとなるような役割・行動をしていく。
一度、情報交換をしてみたいと思っていただける方がいればご連絡お待ちしています。
【参考】UR都市機構HPより 団地の未来プロジェクト (danchinomirai.com)