駅徒歩1分。数値データだけに頼らない「シェアオフィス」プロジェクト始動。

現在、とある企業(駅徒歩1分)のオフィススペースの一部を「シェアオフィス」にする企画検討を始めた。

コロナ禍以降、社員のリモートワーク化を推進したこともあり、オフィススペースに余裕が出始めたことがきっかけである。

その会社社長とは同社が進める商品やサービス、経営にまつわること等について互いに情報交換し相談に乗ったりする中で今回の話が出てきた。

「何となくシェアオフィスとか需要ありそうだから・・・」という思い付きでやりがちだが、成功させるためには、綿密なマーケティングとそれを踏まえた企画の検討が最も重要だ。もちろん不動産に関係する部分についての確認も必要になる。

先ずは、「駅力」や「世帯人口」、「昼間人口」がどうかといった基本データ等から確認する。ビジネスをやっている人であれば「そんなの分かってるよ。当たり前じゃん!!」という感じとは思う。

かつては、データを見てそこから最大公約数的にビジネスが成功しそうなパイの取り方を考えれば大成功はしないまでも失敗はしなかったのではないか。

一方、今はライフスタイルが多様化しており、データで測れないことの方が多く、データだけで物事を進めると失敗することもあると思う。

会社によっては、以下のようなやり取りもあるのではないかと勝手に想像する。

社  長:「売上が全然想定に満たないのはどうしてだ!!」

事業部長:「調査会社を使ってデータを取り、マーケティングを基にプロジェクトを進めました。」

     「失敗するとは考えにくいのですが・・・。」

社  長:「じゃ、何で上手くいっていないんだ??」

事業部長:「どこに問題があるのか今のところ分かりません。商品なのか、営業なのか、PRか。」

     「もう少し様子見させてください。」

常  務:「もしこのまま失敗したら最後誰が責任取るんだ??」

全  員: チーン 。。。

専  務:「まあ、円安やウクライナ情勢、天候不順などもあるし。他の要因も含めて探ってよ。」

事業部長:「承知しました。」

といった感じで何となくうやむやのままに終わっている会社も多いのではないか。

目に見えるデータだけでなく、実際にイチ消費者として利用シーンなど様々な観点から体感し複眼的に事前検証する必要があると思う。

今回の計画地の周辺には、2-3のシェアオフィスがあることを確認した。その価格帯や席数、利用状況といった数値表現できるデータだけでなく、実際に自分で利用し、場所の雰囲気や利用者属性等も確認している。

また、繰り返し駅周辺に滞在し、「朝・昼・夜」、「平日・土日祝」、「季節・天候状況」など様々なシーンごとに身を置き、時には主観的に時には客観的に場所や空間を見て感じてきた。

周辺のシェアオフィスと一線を画して差別化を図ることのできる空間のイメージが徐々に自分の中で湧いてきた。

あるオフィス家具メーカーによる各企業へのリモートワーク活用状況調査によると、ワクチン接種が進んだ中で

①原則出社となった企業が全体の約4割

②原則リモートワークという企業が全体の約3割

③リモートワークと出社を両立(ハイブリッド型)という企業が全体の約3割

といった報告もある。

企業規模や事業内容、人員構成内容や社風等により大きく左右されるため、一概にデータだけを見て「世の中の流れ・他の会社がこうだから当社もこうしよう」ということではないと思う。

皆さんはリモートワークをどう感じてますか??

皆さんの会社はいかがでしょうか??

皆さんはどんな会社で働きたいですか??

一日のうちで一番仕事がはかどる時間帯ってありますか?? 

どれくらいの時間集中力が続きますか??

ちなみに僕は、あさイチはデスク。昼からは、ちょっとしたカフェスペースやオープンスペース。立って仕事したりするのも良かったりという感じです。

めちゃめちゃ集中するフロータイムは30~45分くらいかなと感じてます。できれば、「2時間くらいずつやタスクごとに場所を変えたい派」です。

人それぞれお気に入りの時間帯やお気に入りの場所・空間があると思います。

個々の社員がそれぞれ最大限にパフォーマンスを発揮できるような場所・空間・雰囲気を作ることは経営者・社員双方にとって、とても有益だと思います。

多様性を鑑み、上記③(ハイブリッド型)を上手く使いこなすことができる会社は世の中で一歩抜け出し、時代の先を行くことができる企業になるのではないかと個人的に強く思っています。

まさに不動産と人事の両方のキャリアを経験してきた僕が今後取り組んでいくのに相応しい今回のプロジェクトを先ずは成功させ、関わる皆が笑顔になり、何なら涙して喜びを分かち合えたら最高だ

目次